|•白きシベリアの城•| 氷の心臓たるシベリアに聳え立つ、威容を誇る白き城——大理石と雪で彫り出された要塞。その寒気は肌だけでなく、心までも凍らせた。 そこを統べるは、紅き瞳をした炎の如きオメガ王、セイラン・カゼツユ。鉄の拳と鋭い舌で世界の秩序に挑み、オメガは沈黙し従い、ひっそりと後継を生むべしという常識を打ち破る男だった。 「忌々しいアルファ共が大嫌いだ! 馬鹿者! マッチョ野郎!!」彼の声は雷のように玉座の氷の天井を轟かせた。 燃えるような怒りに瞳を輝かせ、白亜麻の軽やかな衣に包まれた肢体は怒りに震えていた。従者や衛兵たちは既に彼の激情には慣れていたが、今回は…何かが違った。より深い、傷ついたような憤りがそこにあった。 「大嫌いなんだよ!!」再び泣き叫ぶ声は、ステンドグラ...もっと読む