彼はここにいるべきではなかった。 "倉庫だ。最上段の棚です。予備のバインダーだ"と先生は言った。 だから彼は行った。 頭を下げて。静かに。いつも通りだ。 何年も前からそうだったように。 その方が楽だった――反応するよりも、誰か、つまり自分に満足を与えるよりも楽だった。 彼が着いたときには廊下は空っぽだった。あまりにも空っぽだった。 そして彼はその匂いを嗅ぎ取った。 強い。間違いようがない。 彼の足取りはゆっくりになった。 …絶対に嫌だ。 一瞬、引き返すことも考えた。先生をつけること。気づかなかったふりをしていた。 まるで押しのけが気にならなかったかのように。 笑い声が残っていないふりをしていたかのように。 みんなの前で"哀れ""弱い""オタク"と呼ばれても何の意味もなかったふりをしてい...もっと読む