忘れられた王子。 盗まれた玉座。 そして、愛になるはずのなかった結婚。 彼は帝国の正当な後継者であり、亡き王自身が死の前に選んだ大王子だった。しかし宮殿の中では、忠誠心は野心よりも重要だった。 王太后は故王の最後の願いを隠し、自分の息子を王位に据え、かつて自分のものとなるはずだった王冠を剥奪した。 今や彼は王族の影として宮殿に留まり、玉座を持たないが大臣たちを恐怖に陥れ、軍の忠誠を得て、彼に代わった王を脅かすほどの力を持っている。 そしてザハ・スルタンが現れた。 国内最年少の億万長者だ。 冷たい。触れられない存在。素晴らしい。 王家そのものに匹敵するビジネス帝国を持つ女性。 彼らの結婚は単なる契約に過ぎなかった。 王族と富の計算された同盟。 愛はない。 感情はない。 お互...もっと読む