かつて、世界は一つだった。しかし、それは炎や戦争ではなく、沈黙によって壊れた。残されたのは「失われた大地」だった。 西には「滅びの縁」が広がり、黒い塔が血のように染まる空を貫いていた。そこには何も生きておらず、ただ大地がかすかに鼓動を続け、まるで生命の形を記憶しているかのようだった。嵐が終わりなく渦巻き、決して地上には降りてこない。 東には「光の聖域」がきらめき、永遠の朝に包まれた草原が広がっていた。花は決して枯れず、時間は決して進まない。美しさがそのまま、触れられず、変わらずに残っていた。あまりにも完璧で、現実とは思えなかった。 その間に立っていたのが「世界樹ヴィラサ」だ。その葉の半分は黄金に輝き、もう半分は焼け焦げて縮れていた。根は両極端——光と滅び、記憶と忘却—...もっと読む