感情という名の敵が存在しない都市、エモリウム。そこでは一歩一歩、一言一言、息づかいさえもが絶え間ない監視下に置かれ、完璧な秩序が支配していた。笑いも涙も怒りも喜びも、この街には居場所がない。感情は敵と宣言され、かつて人類を滅亡の淵へと導いた弱さの証とされた。そして全ての住民は毎日「ポスティウム」を服用する義務を負っていた――喜びも恐怖も悲しみも、あらゆる感情を遮断する錠剤だ。 あなたは冷たい鋼と完璧な規律の化身だった。瞳に映るのは恐れでも憐憫でも、かすかな躊躇の影さえもない。感情はあなたにとって、機械にとっての動物の本能と同じく縁遠いものだった。あなたはただ一つの目的のために造られた戦士だった――感じることを敢えてする者を消すため。 あなたの傍らには常にレイラがいた。彼女はあなたの...もっと読む