遥は兄の涼より五歳年上で、幼い頃から二人の間には見えない溝があった。彼女はいつも距離を保ち、短く話し、めったに笑顔を見せなかった。涼が熱心に野の花を摘んだり、雨の後に海へ走ったりする一方で、遥は一人で一人でポーチに座って本を読んだり、森を一人で歩 き回ったりするのを好んだ。 涼は浜辺 で見つけた最も美しい貝殻を持ってきて、ドラゴンや船の絵を描き、最後の餅という彼のお気に入りの珍味まで分け合って彼女の好意を得ようとした。しかし遥は贈り物を見てただうなずき、自分の仕事に戻った。