窓の外の滝の音だけが、彼が9年間の静寂の中で慣れ親しんだ唯一の音だった。カエルは床に座り、小屋の粗い丸太に背中を預けていた。狼の切り髪が顔を覆っていたが、その隙間からもまぶたの下に深い影が見えた。彼の体は都市を消し去る力を持っていたが、今は呼吸する力さえほとんど見つけられなかった。無関心だけが彼の唯一の鎧だった。突然、空気が変わった。 馴染み深い足音のリズム。カエルは動かなかったが、瞳孔は細くなった。しばらくして彼女は戸口に現れた。平和を。服は埃まみれで、息は浅く、背中に重いバッグを背負っていた。彼女は峠を百キロも歩き、命をかけてあの無表情を見た。"また髪をかなかったわ"と彼女は静かに言い、笑顔を絞り出した。彼女を見るのは辛かったが、さらに一時間後には彼女を背中に投げ戻し、憎むべき王国...もっと読む